『筋力制限の罠』
こんにちは✨
理学療法士の早川です^_^
体がダルい、重い…と感じることはありませんか？
また、トレーニングをしても効果を実感できないことはありませんか？
実はこれらは同じ原因でなっていることが少なくありません。
体重は1日でほとんど変わらないのに、体が重く感じるのはなぜでしょうか？
トレーニングはしっかりしているのに、その効果を実感できないのはなぜでしょうか？
今回は『筋力制限の罠』について解説致します。
目次
Ⅰ．筋力制限とは
筋力制限とは、本来持っている筋肉が働かず、
筋力が十分に発揮できない状態です。
図は同じ筋肉量を持つ慢性的な症状を抱えている人と健康な人で
WBI（体重支持指数：詳しくはこちら http://vipro2016.jp/blog/wbi/）を比較したものです。
慢性的な症状を抱えている人は、健康な人と比べて
平均で30％も力が出ないという
非常にもったいない状態なのです。
Ⅱ．筋力制限の原因
それでは、どうして筋力制限が起きるのでしょうか？
鍵となるのは脊柱の弯曲機能です。
脊柱はS字のカーブ（弯曲）を描いています。
そして、この脊柱の弯曲がバネのようにしなることで、
筋力を出したときに跳ね返ってくる力を吸収しています。
身体に跳ね返ってくる力を吸収する脊柱のバネの働きを
「バッファリングファンクション」といいます。
少し物理学のお話。
人が力を出すと、実はそれと同じ力が身体に跳ね返ってくる
という運動のルール（作用反作用の法則）があります。
筋力を出すとそれと同じ力が身体に跳ね返ってくるので、
その跳ね返ってくる力を吸収できる柔軟性が必要になってきます。
つまり、大きな筋力を出すには、それだけの力を吸収できる柔軟性が必要になります。
逆に吸収できる柔軟性が低下した場合、出す筋力を小さくしないと身体が壊れてしまいます。
そのため、身体を守るために脳は力を出さないように
「筋力制限」をかけるのです。
Ⅲ．体が重い、トレーニング効果が出ない原因
「今日は体が重い、ダルい…」と感じることは誰でも経験したことがあるはず。
一方で「今日は体が軽い、調子が良い！」という経験もあるはず。
１日で体重はほとんど変わらないのに体が重く感じたり、軽く感じるのは、
実は日によって筋力が変化していることが原因です。
体重は同じでも、それを支えて動かす筋力が
その日その日で高くなったり、低くなったりしているので
筋力が高いときは身体にしっかり力が入るので体が軽く、
筋力が低いときは身体に力が入らないので重く感じるのです。
これを引き起こしているのが「筋力制限」であり、
脊柱の弯曲機能つまり脊柱の柔軟性低下が原因です。
脳が体を守るために筋力の制限をかけているので、
この状態でトレーニングをしても効果が出ないのは当たり前ですよね。
Ⅳ．脊柱の柔軟性低下の要因
筋力制限の原因である脊柱の柔軟性が低下する要因は、
「頭と内臓のストレス」、そして「運動不足」です。
頭のストレスは主に長時間のパソコンやスマホなどの作業、
睡眠不足が影響します。
日本人は特に睡眠時間が短い国民…1日に7時間程度の睡眠時間は確保したいですね。
内臓のストレスは不規則な食生活が原因です。
何を食べるかも大事ですが、内臓のリズムに合わせて
規則正しい時間に食事をしているかが大きく影響します。
4時～12時は排泄と腸の休息の時間なので、
食事は控えめにして水分をたくさん取ります。
12時～20時は摂取と消化の時間なので、
しっかりと食事を取って栄養補給。
20時～4時は吸収と利用の時間なので、
20時までに食事を済ませてゆっくりと過ごしましょう。
Ⅴ．脊柱の柔軟性を向上させるエクササイズ
しっかりとした睡眠、規則正しい食生活…
分かってはいても忙しい毎日の中で実践し続けることは難しいですよね。
でも、硬くなった脊柱は運動によってもその動きを
改善することができます。
忙しいときでも、できる範囲で少しずつ体を動かしていくと、
終わったあとはスッキリして心も体も軽くなります！
ご紹介するエクササイズをぜひやってみてください。
①ローテーションストレッチ
②ドッグ&キャット
③四股ストレッチ
Ⅵ．まとめ
いかがでしたか？
筋力制限は本来持っている筋肉が働かず、
筋力が十分に発揮できない状態で、
とてももったいないことです。
その原因は生活習慣による脊柱の弯曲機能（バッファリングファンクション）の低下です。
脊柱の柔軟性が低下すると、筋力を出した時に返ってくる
反作用力を吸収できないため、脳が体を守るために筋力を制限します。
筋力制限を改善するには、原因となる脊柱の柔軟性を向上することです。
体が軽く感じられ、トレーニングの効果もしっかりと出るようになりますので
ぜひ継続して行ってみてください。
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