ダイエット<食事編③>
こんにちは!
理学療法士の早川です^_^
ダイエットと聞いて、皆さんが思い浮かべるものは何ですか?
〇〇を食べない。
〇〇をやめる。
このようにある一定期間だけ何かを制限するものは
本当のダイエットとは言えません。
ダイエットとは「食事制限」ではなく「食事管理」、
すなわち「正しい食生活を習慣にすること」です。
ある一定期間だけの取り組みではなく、
生涯を通じてずっと続けられる健康的な生活習慣が
本当のダイエットになります。
ダイエットの基本は「ロカボ&ファットアダプト」
前々回はロカボをテーマに「糖質」について、
前回はファットアダプトをテーマに「脂質」について解説致しました。
過去2回のテーマが気になる方はこちらからどうぞ。
糖質編:http://vipro2016.jp/blog/carbohydrate/
脂質編:http://vipro2016.jp/blog/diet-fat/
今回は「タンパク質」について解説したいと思います。
目次
1.タンパク質の働き
人の体の約60%は水分でできていますが、
15~20%はタンパク質でできています。
これは水分を除いた重量の約半分をタンパク質が占めることに。
日常生活を健康的に過ごすための筋肉量(%Muscle Volume、以下%MV)は
65%MV以上となります。
%MVは体重から体脂肪を除いた除脂肪体重を体重で正規化した値です。
体重-体脂肪=除脂肪体重
除脂肪体重÷体重=%MV
体重の約7割くらいの筋肉量をもっていて欲しいですね。
また、タンパク質は身体を構成する主成分だけでなく、様々な働きをしています。
・体内の化学反応(酵素)の制御
・酸素や栄養素の運搬
・ホルモンやそれに対する反応
・筋肉の収縮
2.タンパク質とは
20種類のアミノ酸のうち、9種類は必須アミノ酸と呼ばれ、
体内で合成することができません。
そのため食事から摂取する必要があります。
また、筋肉と関係が深いアミノ酸である分岐鎖アミノ酸(BCAA)、
免疫力と関連があると注目されるアミノ酸はグルタミン、
睡眠の質を改善することが期待されるグリシンなど
アミノ酸の種類によって体へのはたらきは様々で、
全てのアミノ酸が体内で大切な役割を担っています。
3.タンパク質(筋肉)の合成について
タンパク質を合成する上で大切なのは「アミノ酸スコア」になります。
食品に含まれている必須アミノ酸がどれくらい満たされているかで
アミノ酸スコアは算出されます。
100に近い数値であるほど理想的です。
アミノ酸スコアはそれぞれのバランスがとても重要です。
1つの必須アミノ酸を、1つの板にみたてた桶に例えて解説致します。
左の桶はアミノ酸スコア100の場合です。
全てのアミノ酸が高いレベルで桶の高さを作り、
桶の中の水=タンパク質がこぼれないようになっています。
体の中では、水の高さの分だけタンパク質が合成されます。
一方、右の桶はリジンが不足しています。
リジンの高さまででしか水=タンパク質をためることができません。
板の長さが1枚でも短い、つまりアミノ酸含有量が1つでも少ないと、
それだけのタンパク質しか合成できません。
つまり、9種類の必須アミノ酸のすべてが
バランスよく含まれていることで
体内で十分なタンパク質が合成されます。
4.タンパク質と食事
タンパク質の必要量は年齢や体重によって異なりますが、
体重60kgの成人で1日180gの筋肉などの組織を合成し、
同量の180gを分解しているということも報告されています。
合成に利用される180gの内100gは
体内のアミノ酸プール(アミノ酸の貯蔵)から再利用されます。
残りの80gは食事から摂取した新しいタンパク質が利用されます。
したがって、毎日コンスタントに食事から適量のタンパク質を補う必要があるのです。
1日の目安は体重×1〜1.5g、
体重50kgの人で50〜75gとなります。
よく間違えやすいのはタンパク質50g = お肉50gと思っている人。
大体、お肉100gにタンパク質20gが含まれているので
タンパク質=お肉の量ではないということ。
食材に含まれているタンパク質量を下記に記載しておきますので
ぜひ参考にしてください。
肉(100g)20g
魚(1切)20g
卵(1個)6g
納豆(1パック)8g
木綿豆腐(一丁)20g
絹豆腐(一丁)16g
また、筋肉をたくさんつけたいという理由で、
過度にタンパク質を意識して摂取しているケースを見かけますが、
体重×1.6g以上からは相関がなくなってくるという報告もあり、
内臓の負担を考えると食べ過ぎには要注意です。
タンパク質を一度にたくさん摂取しても
全てが筋タンパク質の合成には使われるわけではなく、
こまめに補給することが大切です。
その他にアルコールはタンパク質の合成を阻害してしまうので、
筋肉量を増やしたい人は控えるのが理想です。
それ以外でも、トレーニングした1-2日は控えましょう。
5.プロテインについて
増量により筋肉を増やしたい場合は、基本的にはプロテインは必要ありません。
増量の場合は、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回るようにするため、
しっかりと食事量を増やして食事からタンパク質を摂ります。
一方、ダイエットとして減量する場合、
摂取カロリーよりも消費カロリーを上回るようにするため、
食事のみで必要なタンパク質を摂取することが難しい場合があります。
その場合は、必要量をプロテインで補うことが効果的です。
プロテインには、ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインがあります。
ホエイプロテインは、牛乳に含まれるタンパク質の一種です。
体内への吸収速度がスムーズで、胃腸ももたれにくいというメリットがあります。
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じく牛乳が主成分。
この主成分であるカゼインは生乳を構成するタンパク質の約80%を占めています。
最近の栄養学では、カゼインが消化不良の原因になるとも言われているので
あまりおすすめはしていません。
ソイプロテインの原料は大豆のタンパク質部分だけを粉末にしたもの。
大豆に含まれるイソフラボンの効果で皮膚や骨の強化、血流改善が期待できます。
一方で、溶かしたときに粉っぽくなってしまい、
他のプロテインと比べて飲みづらく感じます。
ソイプロテインよりもホエイプロテインの方が筋肉がつきやすい
という話をよく耳にしますが、
実際の研究では効果の差はないと報告されているため、
どちらでも良いと思います。
6.まとめ
タンパク質は身体を構成する主成分だけでなく、様々な働きをしています。
9種類の必須アミノ酸のすべてがバランスよく含まれていることで
体内で十分なタンパク質が合成されますので、
色々な食材からタンパク質をこまめに摂取することが大切です。
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